来年の楽しみ 〜その2

年明け早々1月6日から、東京・上野でボッティチェリ展!

a0175854_00003852.jpg

世界各地から20点以上のボッティチェリ作品が集まる一大回顧展になるそうです。

「春〜プリマヴェーラ」「ヴィーナスの誕生」の2点は、『イタリア国外持ち出し禁止作品』に制定されているので、残念ながら来日しません。

(しかし、持ち出し禁止になっている作品全23点のうち、レオナルドの受胎告知とティツィアーノのウルビーノのヴィーナスが謎の来日を果たしている実績あり、、)

上の絵は今回出品される「美しきシモネッタの肖像」。

シモネッタは当時フィレンツェを治めていたメディチ家のロレンツォイルマニーフィコの弟・ジュリアーノのお相手でした。

でも彼女は既婚であり、叶わぬ恋。

あゝ、無念。
ジュリアーノはせめて彼女の美しさを自らの元にとどめておきたいと思い、ボッティチェリに描かせたのでしょうか。

、、、否、現代の軽薄な価値観でこの時代を理解しようとしてはならぬ^^;。

当時はフランスで生まれた『宮廷風恋愛』スタイルがイタリアの貴族階級でも流行っていました。
それは叶わぬことを前提としたもので、既婚女性に向けられた成就のない恋愛。

叶わないことを知りながら、またそうであるからこそ、その女性に精神を捧げることで、自分の人格を高潔化することができるという意義があるそうです。

日本にもAKBとかに帰依している方々がたくさんいますけど、どう見ても高潔そうじゃないですねぇ
(−_−;)。

とにかく、この恋愛スタイルは絶対にして崇高なる精神愛を説く新プラトン主義と結びついて、世の気位の高い男性に広く流行したそうです。

ジュリアーノにシモネッタ。
ダンテにベアトリーチェ。
ペトラルカにラウラ。

といった具合。

さて、この作品ですが、じつは日本の丸紅株式会社がバブル時代に買って、現在もその役員フロアを飾っているとかいないとか。
で、今回のような特別展にだけ一般公開されるお宝です。

うーん、こんな貴重で素晴らしい作品を常設で展示しないって、どうなのよ?

保存上、警備上の問題とかあるからだとは思いますが、ルネサンスがその若く強烈な光を放っていた時代を象徴するかのようなこの作品を、日本でいつでも観ることができるようになったら素晴らしいと思うんだけどなあ。




# by carlee_trastevere | 2015-12-09 13:40 | 日本・東京