ボローニャ国立絵画館・珠玉の一枚 その1

マントヴァ編に移る前に、ボローニャの絵画館で見た作品を一枚。
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ラファエロ 聖チェチリアの法悦
1513年ごろ、ラファエロがローマ滞在時に描いたものです。
向かって左から、聖パウロ、福音書記者聖ヨハネ、聖チェチリア、聖アウグスティヌス、聖マグダラのマリアです。
西洋美術を鑑賞するときのひとつのハードルは、キリスト教の聖人たちの見分け方ですよね。彼らにはそれぞれ持物があって、それを目印にして見分けます。この絵で言うと、チェチリアは楽器で、マグダラのマリアは香壺です。いちいち覚えるのは面倒だけど、少しでも覚えておくと海外の美術館巡りが飛躍的に楽しくなります。

さて、この絵は前回ボローニャに来たときも見たのですが、その時はただ有名だから、あのゲーテが「イタリア紀行」の中で絶賛してるから(笑)、これはさぞかし素晴らしい絵なんだろう〜ふむふむ、、と眺めて終わりでした。でも今回改めて見てみて、この絵の素晴らしさが自分自身でよく分かったような気がします。
実物は画像よりもっと色鮮やかで、もっと明るい。空の色や衣の風合いとか、ほんと繊細に描かれています。約3m×約1.5mとサイズも大きめなので、部屋に入った瞬間、パッと目の前が明るくなる感じ。
地上の俗なる楽器を投げ捨て、天上の天使の歌声に聴き入るチェチリア。仰ぎ見るような表情に引き込まれます。パウロは伊達男風だし、唯一こちらを見ているマグダラのマリアは美しく左足のラインが色っぽい。

「美しい女性を描くには、美しい女性を見る」とはラファエロ発の名言。さぞかし沢山の女性を見てきたのでしょうねぇ。彼自身もイケメンでスタイルも良かったらしいし、女性の方も放っておかないでしょう。でも、37歳で早逝した理由が梅毒というのは単なる噂で、本当は過労死みたいなものだったとか。

この作品はラファエロの死後、ボローニャで活躍したカラッチやグイドレーニらの「お手本」として人気だったとのこと。

どの画家が好きかみたいな話をたまにしてて、「ラファエロいいよね」とか言うと、「あ〜日本人てほんとラファエロ好きだよね〜〜」て、なぜか見下したように日本人に返されることがあります。うるさいわ。
あのねぇ、ラファエロはイタリア人にも人気者だった訳ですが(^_^*)!!!

良いものは良い!

何時間でも眺めていたい、そんな作品です。



by carlee_trastevere | 2014-12-13 18:06 | イタリア
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